里見へ

せっかくなので書いてみますた。

この手紙をもって僕のクローザーとしての最後の仕事とする。

 まず、僕の病態を解明するために大魔人教授に病理解剖をお願いしたい。以下に、野球についての愚見を述べる。野球の勝利を考える際、第一選択はあくまで先行逃げ切りであると言う考えは今も変わりは無い。しかしながら、現実には僕の場合がそうであるように、先行しても最後に逆転を許してしまう症例がしばしば見受けられる。その場合にはホームランによる一発攻勢が必要となるが、残念ながら未だ満足のいく成果には至っていない。これからのプロ野球の飛躍は先行逃げ切り以外の勝利の方程式の発展にかかっている。

 僕は、巨人軍がその一翼を担える数少ない球団であると信じている。金を持った者にはそれを正しく行使する責務がある。巨人軍にはプロ野球の発展に挑んでもらいたい。遠くない未来に抑え失敗による敗戦がこの世から無くなることを信じている。ひいては僕を今シーズンの後、巨人軍に入団させて欲しい。


「屍は生ける死なり!」


 なお、自ら抑えの切り札であるものがろくに抑えもできず、4月5敗で二軍落ちすることを…心より恥じる!