ブラックホーク・ダウン

10年前のソマリアに軍事介入したアメリカの、失敗した作戦を描いた映画。延々と続く市街戦の中で、次々と倒れていく仲間たち…。
戦争の凄惨さを描いた作品、と思いたいところだけど、終始アメリカ側の視点ばっかりで、ソマリア側は全く無し。米軍の死者は19人しかいない(死者に対して「しか」という言葉は不謹慎だとは思うが)のに、ソマリア民兵の死者は1000人以上…。敵を何人も殺しておきながら、味方が1人死ぬだけでめちゃめちゃ感傷に浸る米兵たち。一兵卒からしたら、そりゃそう思うんだろうけど、映画でそんな一方的な視点で描いていいものか?戦争の虚しさを追及する反戦映画と言えないことも無いけれど、ある種の歪みも感じた。やっぱり9・11の影響か?

しかし、映像の美しさは素晴らしかった。多少差し引く点はあるけど見る価値はあった。オーランド・ブルームも出てたし(w